調べるほど違う説明が出てきて、手が止まりました。

それ、数年前の私です。
白い紙を前にして、書き出しの一行で30分止まりました。
こんにちは、ゆずなです。
新卒で入った会社に11年勤めて辞め、そのあと2回転職しています。
あのとき重かったのは、書類そのものより「これで合っているのかな」という不安のほうでした。
形式に正解があると思うほど、手が動かなくなるんですよね。
ひとつでも当てはまるなら、この記事はあなたのために書きました。
この記事では、2つの書類の役割の違いと、一般に言われている書き方の形をたどります。そのうえで、出す前に確認しておきたいことを整理しました。
調べることが山ほどあるように見えても、「まず何を調べればいいか」がひとつに絞れているはずです。
退職届と退職願は、役割が違う書類
ざっくり言うと、退職願は「辞めさせてください」とお願いする書類、退職届は「辞めます」と届け出る書類だと説明されることが多いです。
お願いなのか、報告なのか。そこが分かれ目、と考えると整理しやすくなります。
もうひとつ、辞令などで見かける「辞表」という言葉もあります。こちらは役員や公務員が使うもの、という説明が一般的です。
| 比較項目 | 退職願 | 退職届 |
|---|---|---|
| 立場 | お願いする | 届け出る |
| 出すタイミング | 話し合いの前後 | 合意ができたあと |
| 文末の言葉 | お願い申し上げます | 退職いたします |
| 撤回のしやすさ | 相談の余地が残る | 難しくなりやすい |
表のとおり、退職願は「まだ会話の途中」の書類です。退職届は「話がついた」あとの書類、というイメージ。
どちらを書くか迷うときは、会社と話がついているかどうかを先に思い返してみてください。
退職願を使わないケースもある
会社によっては、退職願という段階を踏まない進め方もあります。
就業規則で「退職届を提出すること」とだけ決まっている場合や、会社所定の様式が用意されている場合です。
期間が決まった契約で働いている場合など、そもそも進め方の前提が違うこともあります。
だから「まず退職願、そのあと退職届」が全員の正解とは限りません。まずは自分の会社の決まりを見るのが早道です。
退職届の書き方の基本|一般に言われている形
書式に法律で決まった形はない、と説明されるのが一般的です。それでも、慣習として定着している形はあります。
迷ったら、まずはその形をなぞるのが安全です。奇をてらう場所ではないので。
紙とペンの選び方
用紙は白のB5かA4の便箋、封筒は郵便番号枠のない白無地。この組み合わせがよく紹介されています。
ペンは黒のボールペンか万年筆。消えるタイプのペンは避けます。
縦書きでも横書きでも問題ないとされますが、会社所定の様式があるならそれが最優先です。
理由の書き方でつまずく人は多いです。ここは「一身上の都合により」の一文にまとめるのが通例とされています。
本音の理由を細かく書く欄ではありません。伝えたいことがあるなら、書類ではなく面談の場に置くほうが届きます。
日付は2つ出てきます。文中の「退職する日」と、末尾の「提出する日」。この2つを取り違えないよう気をつけてください。
形式で悩む時間より、退職日の数字を会社と合わせる時間のほうが大事です。
封筒の扱い
封筒の表には表題、裏には所属と氏名を書くのが一般的な形です。
手渡しするなら、のり付けまではしない場合が多いようです。持ち歩く間に折れないよう、クリアファイルに挟んでおくと安心。



私は封筒を2枚買いました。
1枚目で名前を書き損じたときに、心が折れかけたので。
手書きとパソコン、どちらで書く?
どちらが正解と決まっているわけではありません。判断の基準は、会社の慣習と規定のほうにあります。
手書きは丁寧な印象になりやすく、パソコンは書き損じの直しがきくのが利点です。
ただ、社内の届出がすべて所定フォーマットで回っている会社なら、手書きにこだわる意味は薄くなります。


11年勤めた会社を辞めるとき、私は書類を自分で用意しました。文面をいくつも見比べて、便箋を前に書き出しの一行で止まったのを覚えています。あとから思えば、上司に「様式はありますか」と一言聞いてから書けば、その30分は要らなかったかもしれません。結局出したのは短い一枚で、受け取った側は文面より退職日のほうを確認していました。
私の場合は自分で用意しましたが、会社によって事情は本当にまちまちです。
だから、書き始める前の一言が効きます。「所定の様式はありますか」と聞くだけで、その後の手間がまるごと消えることもあります。
正解を探して30分調べるより、確認の一言のほうが早く終わります。
誰に、いつ渡す?口頭で伝えるのが先
順番としては、書類より先に口頭で伝えるのが一般的です。渡す相手は、まず直属の上司。
いきなり書類が出てくると、相手は驚きます。話し合いの入り口を、紙で閉じてしまう形になるからです。
▼ 伝えてから提出するまでの流れ
申し出の時期や提出先の決まりを確認します。
切り出し方に迷うなら → 退職の切り出し方|11年勤めた会社を自分の言葉で辞めた話
引き継ぎや有給の残りも含めて話します。
ここで初めてペンを持ちます。
この順番なら、書類の日付で迷う場面がほぼなくなります。数字はもう決まっているので。
逆に、話がまとまらないうちに書いてしまうと、書き直しになりがちです。
引き止めにあって話が長引くこともあります。そのときの受け答えは「もう少し考えて」と言われたら|引き止めの断り方にまとめました。
書類は会話の代わりではなく、会話のあとに残す記録です。



準備しておくのは悪いことじゃないです。
出す順番だけ、後ろに置いておけば大丈夫。
出す前に、就業規則を確認する
書き方より先にやってほしいのが、自分の会社の就業規則を見ることです。ここがこの記事でいちばん伝えたいところ。
ネットの説明は「一般的にはこう」という話であって、あなたの会社の決まりではないからです。
就業規則は、社内ポータルやファイルサーバーに置かれていることが多いです。見当たらなければ、総務や人事に場所を尋ねれば教えてもらえます。
- ➜退職を申し出る時期の決まり(◯日前まで、など)
- ➜提出する書類の名前と、所定の様式の有無
- ➜提出先(上司か、人事か)
- ➜有給休暇の申請の扱いと、引き継ぎの決まり
この4つが分かれば、書類づくりの迷いはほとんど消えます。
規則を読むのは、身構えるほどのことではありません。目次から「退職」の章を探すだけです。
読んだ内容はスマホにメモしておくと、話し合いの場で落ち着いていられます。
あなたの手続きの正解は、検索結果ではなく自社の規則の中にあります。
そもそも辞めるかどうかで揺れている段階なら、書類の話はまだ先で大丈夫です。転職活動の始め方|30代女性の最初の一歩から順に見てみてください。
出したあとの流れと、今日できること
書類を出したら、そこからは手続きの時間です。返却するもの、受け取るものが順番に出てきます。
保険証や社員証の返却、離職票や源泉徴収票の受け取り。抜けやすいのは、受け取る側のほうです。
何がいつ必要になるかは、退職を伝えたあとにやること|手続きチェックリストに一覧でまとめました。出したあとは、そちらを開いてください。



私は離職票が届くまで、少しそわそわしていました。
いつ届くかを先に聞いておけば、待つ時間も落ち着きます。
書類は、辞める決心の証明書ではありません。決めたことを形にするだけの、一枚の紙です。
だから、上手に書けなくても大丈夫。伝わる情報が入っていれば、それで役目は果たします。
あなたが緊張するのは、紙が怖いからではなく、次に進もうとしているからです。
よくある質問
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