ちゃんと考えて選んだはずなのに、どうしてまた同じところでつまずくんだろう…。

その自己嫌悪、私も2回目の転職活動の途中で味わいました。
「続かないのは自分のせい」だと思い込んでいた時期です。
はじめまして、ゆずなです。新卒で入った会社に11年勤めて辞め、職業訓練でWebデザインを学び、そのあと2回の転職をしました。
2回のうち1回は、短い期間で辞めています。
辞めると決めた日の帰り道、頭に浮かんだのは「またやってしまった」でした。
でも、あとから2回分を並べてみて分かったんです。
私に足りなかったのは根気ではなく、決める前の手順のほうでした。
この記事で扱うのは、軸の作り方そのものではありません。
軸を作ったつもりなのに、また合わない会社を選んでしまう。その一段深いところを分解していきます。
同じ後悔が止まるのは、意志を強くしたときではなく、決める順番を変えたときです。
繰り返してしまうのは、意志が弱いからではない
転職を繰り返す背景にあるのは、根気の量ではなく、決めるときの癖のほうです。
同じ順番で情報を見て、同じところを確かめずに決める。それが重なると、着地する場所も似てきます。
環境が変わったのに不満の中身が変わらないなら、変えるべきは会社ではなく選び方かもしれません。
私自身、1回目のときは「早く決めたい」が先に立っていました。
求人票を読み込む時間より、応募先を増やす時間のほうが長かったんです。
続かないのはあなたの性格ではなく、毎回同じ手順で決めてきたからです。
そして手順は、性格とちがって今日から書き換えられます。
ちなみに「そもそもこの仕事が向いていないのでは」と感じているなら、この仕事向いてないかも|辞める前の判断基準のほうが先かもしれません。
同じ後悔を繰り返す、3つのパターン
繰り返しやすい選び方は、大きく3つに分かれます。
まず、自分がどれに近いかを見てみてください。
| パターン | 決め手にしたもの | あとで出てくる後悔 |
|---|---|---|
| 逃げる方向で選ぶ | 今がつらいこと | つらさは消えたのに、満たされない |
| 条件だけで選ぶ | 年収・休日・勤務地 | 数字は良いのに、毎日がしんどい |
| 確認せずに決める | 求人票と面接の印象 | 入ってから話が違うと気づく |
1. 逃げる方向で選んでいる
「今が嫌だから」で動くと、次に欲しいものが空白のまま残ります。
嫌なことから離れる目的は達成できます。けれど、そこに何を求めていたのかは決まっていない。
だから半年ほど経つと、また別の不満が同じ大きさで戻ってきます。
2. 条件だけで選んでいる
年収や休日は比べやすいので、判断の軸がそこに寄りがちです。
でも、実際に毎日を占めるのは業務の中身と、隣に座る人との関係のほう。
数字の欄だけを見比べて決めると、その2つが確認されないまま入社日を迎えます。
3. 確認せずに決めている
求人票と面接の空気だけで判断すると、情報の量が足りません。
面接は、お互いに良く見せる場でもあります。
そこで見えなかった部分を確かめる工程を飛ばすと、ギャップは入社後にまとめてやってきます。
求人票の読み方そのものは求人票の見方にまとめてあります。
3つに共通するのは、「欲しいもの」が言葉になっていないことです。



私は1回目が①、2回目が②でした。
正直に書くと、②のときは自分では「ちゃんと考えた」つもりでした。
「嫌なこと」を「欲しいもの」に翻訳する
空白を埋める作業は、ゼロから理想を考えることではありません。
すでに持っている「嫌だったこと」を裏返すだけで、輪郭は出てきます。
やり方は簡単で、前の職場で嫌だったことを3つ書き、それぞれ「では、どうなっていれば良かったか」を1行で足します。
右側に並んだ言葉が、次に確かめるべき項目です。
「残業が少ない会社」ではなく「定時で帰れる日が読めるか」まで具体にすると、面接で質問できる形になります。
避けたいことの裏側には、あなたが本当に欲しかったものが必ず隠れています。
この作業のあとで軸の言語化まで進めたい人は、転職の軸の決め方|自己分析で見つける3ステップへ進んでください。手順はそちらに全部書いてあります。
自分の判断の癖は、過去を並べると見えてくる
癖は、1回分の記憶では見つかりません。2回以上を横に並べたときに初めて浮かびます。
紙でもスマホのメモでもいいので、こんな表を作ってみてください。
| 書き出す項目 | 1回目 | 2回目 |
|---|---|---|
| 辞めた理由 | (一言で) | (一言で) |
| 決め手にした要素 | (1〜2個) | (1〜2個) |
| 確認しなかったこと | (正直に) | (正直に) |
| あとで問題になったこと | (1つ) | (1つ) |
注目するのは、3行目と4行目が重なっているかどうか。
確認しなかった項目が、そのまま問題になっているなら、そこがあなたの見落としやすい場所です。


11年勤めた会社を辞めたあと、職業訓練を約半年受けて転職活動を始めました。1回目は応募10社、書類が通ったのは3社です。
通った会社の中から、早く決めたい一心で選びました。決め手は「今より落ち着いて働けそう」という印象だけ。
2回目は同じことをしたくなくて、決め手にする項目を先に紙へ書き出してから応募しています。
それでも短期で辞めた経験はあって、振り返ると2回とも「確認しなかったこと」の欄が同じでした。
同じ後悔は、同じ空欄から生まれています。
入社後のギャップとの向き合い方は転職後3ヶ月で馴染めないのほうに書きました。いま渦中にいるなら、先にそちらを。
確認する工程を、その場の気分に任せない
癖が分かったら、次は仕組みに落とします。
決める前に必ず確かめる項目をあらかじめ決めておけば、勢いで押してしまう場面が減ります。
おすすめは、内定が出る前に「これを聞き終えるまでは返事をしない」と3つだけ決めておくこと。
数を絞るのがコツです。10個あると、結局どれも確かめないまま期限が来ます。
口コミやSNSの情報をどこまで信じるかは企業の口コミはどこまで信じる?悪い評判の見方にまとめました。
確認する3つを何にすればいいか迷うなら、内定承諾の前に確認する5つのこと|押す前の最終確認から選んでみてください。年収の切り出し方は内定後の条件面談で聞くことのほうに書いています。
勢いを止められるのは意志ではなく、先に決めておいた手順のほうです。
とはいえ、自分の判断の癖は自分ではいちばん見えにくい部分でもあります。
私も、2回分を並べてやっと気づけたくらいでした。
転職するかどうかを決める前に、いまの整理だけを誰かに手伝ってもらう選択肢もあります。伴走型のキャリア支援は、求人紹介ではなく整理そのものを扱う場です。
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人に話すのは、答えをもらうためではないと思っています。
自分が何を大事にしていたのかを、声に出して確かめるためでした。
次に選ぶときの、順番を変える
繰り返してしまった過去は、責める材料ではなく材料そのものです。
2回分の記録があるからこそ、3回目は精度を上げられます。
やることは3つだけ。嫌だったことを裏返す、過去を並べて癖を見つける、確認する項目を先に決める。



短期で辞めた経歴は、私にとって長いあいだ傷でした。
いまは、次を選ぶときの一番くわしい資料になっています。
3回目のあなたは、1回目のあなたより確実に材料を持っています。
よくある質問
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