正直な理由は「今の会社を離れたいから」で、それは書けないし…。

志望動機の欄、手が止まりますよね。
先に会社のことを考えようとすると、たいてい止まります。
こんにちは、ゆずなです。
新卒で入った会社に11年勤めて辞めたあと、職業訓練に通い、そこから2回の転職をしています。
私は志望動機を使い回さなかったので、応募のたびに作成に悩みました。
書けない原因は、文章力ではありません。考える順番が逆になっていることが多いんです。
ここでは、志望動機を「ひねり出す」のではなく、順番に組み立てる方法を書きます。
志望動機は才能で書くものではなく、材料をそろえて組み立てるものです。
志望動機・転職理由・転職の軸は、それぞれ別のもの
まず、この3つを切り分けると一気に書きやすくなります。混ざったまま考えるから、どこから手をつけるか分からなくなるんです。
| 名前 | 答える問い | 向く方向 |
|---|---|---|
| 転職の軸 | 自分は何を大事にしたいか | 自分の内側 |
| 転職理由 | なぜ今の会社を出るのか | 過去・現在 |
| 志望動機 | なぜこの会社を選ぶのか | これから |
軸は自己分析の話なので、転職の軸の決め方にまとめました。
転職理由は「出る側」の説明で、面接で言い換えが必要になる場面もあります。そちらは転職理由の言い換えで書いています。
この記事が扱うのは、いちばん右の志望動機だけです。
3つを1つの文章に詰め込もうとして、混乱してしまう人も多いはずです。
3つを1文で言おうとすると、どれも中途半端になります。分けるだけで半分は解決します。
志望動機が書けないのは、順番が逆だから
書けない人のほとんどが、「なぜこの会社か」から考え始めています。ここが、いちばんの難所です。
まだ入ってもいない会社の何がいいかなんて、募集要項を眺めただけでは出てきません。
企業サイトを開いては閉じるのをくり返す。会社のことばかり調べて、自分のことは何も決まっていない。そんな状態になりがちです。
私も1回目の転職では、何をいつやればいいのか分かっていませんでした。
順番を入れかえると、詰まりが取れます。先に決めるのは自分のほう。
自分が「やりたいこと」と「避けたいこと」を先に持っておくと、求人票を読んだときに引っかかる場所ができます。その引っかかりが、そのまま志望動機の材料になります。



「熱意が足りないのかな」と落ち込まなくて大丈夫です。
足りないのは熱意ではなく、手元の材料のほうです。
志望動機は、会社から考えると出てきません。自分から考えると出てきます。
書ける順番|4ステップで組み立てる
実際の手順は4つです。上から順に埋めていくと、最後に文章になります。
▼ 志望動機を組み立てる4ステップ
まず自分の側を固めます。紙に2列で書き出すだけで十分。
求人票と企業サイトから、1に重なる記述を1つ見つけます。
これまでの仕事のうち、2で見つけた場所に効く経験を1つ。
「1だから2に惹かれた。3で貢献したい」の順に並べます。
ステップ2でつまずくときは、求人票の読み方に慣れていないだけかもしれません。募集要項のどこを見るかは求人票の見方で整理しています。
ステップ3は、立派な実績でなくてかまいません。私は職業訓練のあいだに、自分の仕事を「担当した業務」ではなく「解決した困りごと」で書き直しました。この形にすると、地味な経験も材料になります。


私は、志望動機を使い回したことがありません。応募先ごとに書いていました。
だからこそ、1社ぶんを書くたびに作成に悩みました。
2回目の転職では応募5社、書類が通ったのは4社でした。
書くのに時間がかかるのは、手を抜いていない証拠でもあります。
白紙が埋まらないのは、書く力の問題ではなく、材料をそろえる工程を飛ばしているからです。
志望動機の型と例文|3つのパターン
ここからは、状況別に例文を並べます。◯◯の部分を置きかえて、自分の言葉に直してください。
まずは、これまでの経験を活かす方向で応募する場合です。いちばん書きやすい型です。
次に、これまでと違う仕事に応募する場合。経験が足りない分は、学んでいることと持ち運べる力で埋めます。
未経験の応募は、書き方だけでなく進め方にもコツがあります。そちらは未経験から30代で転職する方法にまとめています。
3つ目は、勤務地や働き方の条件が応募理由の中心にある場合です。条件を隠さずに、仕事への関心と並べて書きます。
3つとも共通しているのは、自分の話から始めて会社の話につないでいる点です。順番はステップ図のとおりです。
私自身は、2回目の転職で未経験の業界に移りました。ただ職種はずっと営業なので、未経験の仕事への応募はしていません。
型は借りていい。借りてはいけないのは、中身の◯◯に入る言葉のほうです。
「給与」「休日」が理由でもいいのか
正直な動機として、悪いものではありません。ただ、それだけで終わると弱くなります。
生活の条件は、働き続けるための土台です。土台の話を隠して書いた文章は、どこかで無理が出ます。
条件のことは書かないほうがいい、と思い込んでいる人も多いはずです。
おすすめは、条件と仕事への関心を両方書くこと。条件を先に短く置いて、そのあとに仕事の話を続けます。



「給料が高いから」だけだと弱い、というだけです。
「長く働くために生活を整えたい」なら、書いても不自然じゃありません。
言い方を変えるのは、嘘をつくこととは違います。事実のうち、相手に伝わる面を選んで前に出すだけ。
たとえば「残業が多くてつらい」は、「腰を据えて長く働ける環境で経験を積みたい」に置きかえられます。中身は同じです。
条件の話は、隠すより、仕事への関心とセットにするほうが伝わります。
使い回しがバレる書き方と、熱量の出しすぎ
できあがった文章を、最後に1回だけ点検します。見るところは2つです。
1つ目は、具体の入れ方で防げます。求人票にしか書かれていない言葉を、1つだけ本文に入れてみてください。
声に出して読み返すと、どこかで見た言葉に気づきやすくなります。
「成長できる環境」「風通しの良い社風」のような、どこにでもある言葉だけで作ると、入れかえが効いてしまいます。
2つ目は、あとで自分が苦しくなる問題です。書類で盛った熱量は、面接で必ず聞き返されます。
書きながら気持ちが乗って「御社でなければ」と書くと、面接で理由を掘られて詰まりやすくなります。
面接で何を聞かれるのかを先に知っておくと、書きすぎを止められます。よく出る質問は面接で本当に聞かれる質問と答え方にまとめました。
書けないまま応募してもいいのか
応募を止めるより、書けない理由を分解するほうが早く進みます。
ステップ1が埋まらないなら自己分析、ステップ2なら企業研究、ステップ3なら経歴の棚おろし。どこで止まっているかで、やることが変わります。
どのステップでも止まる、というときは、たいてい疲れています。そんな日は、いったん離れて休むのも手です。
言葉にならないときは、人に話してみる
書けない言葉が、人に話すと出てくることがあります。質問されて答えるほうが、白紙に向かうより楽なんです。
キャリアの相談に乗ってくれるサービスの初回面談を、書く前の壁打ちとして使う手もあります。応募先を決めるためではなく、自分の言葉を引き出すために使う、という位置づけです。
初回の面談は無料です
向き合い転職の初回面談を見てみる ▶書類そのものの整え方は、30代の履歴書の書き方|迷いやすい欄だけ解説でまとめています。志望動機欄の分量に迷ったら、そちらもどうぞ。
書けない自分を責める時間より、材料を1つ集める10分のほうが、確実に前に進みます。



志望動機は、得意にならなくても大丈夫です。
順番を決めておけば、手は動きます。
よくある質問
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会社への言葉より先に、自分の避けたいことを書いてみてください。
動機は、そのあとで形になります。
まずは紙を1枚出して、やりたいことと避けたいことを3つずつ書いてみてください。そこまでなら、10分で終わります。








